- 2023/10/25 掲載
英が銀行員賞与の上限制撤廃、時期も前倒し 脱EU化鮮明に
[ロンドン 24日 ロイター] - 英国は24日、欧州連合(EU)加盟時代から続く、銀行員の賞与に上限を設ける制度を撤廃した。撤廃時期も当初案から前倒しし、EU離脱後に進む金融規則の脱EU化が鮮明になった。
EUは2008年の世界金融危機を教訓に、14年に銀行員賞与への上限制を導入。当時英国は導入に反対したが、多数派に押し切られた。
EUの制度では、株主の承認が得られれば銀行員賞与の上限を基本給の2倍に制限できる。イングランド銀行(英中銀)は以前から、賞与に上限を設けても抜け道として固定給が上昇するだけだと主張している。
イングランド銀行と英金融行動監視機構(FCA)が今年に入って上限制の廃止を提案し、意見公募が行われていたが、24日に最終的な承認が公表された。撤廃時期は当初案の24年から今年の10月31日に前倒しされた。
英金融業界団体のUKファイナンスは「われわれは賞与上限の撤廃を支持する。撤廃によって英金融サービス業界の国際競争力が確保され、英国は国際的なプロにとってより魅力的な働き場所になる」と撤廃を歓迎した。
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