- 2023/11/02 掲載
ヘッジファンド業界、年初から10月半ばまでに800億ドルが純流出=報告
[ロンドン 1日 ロイター] - 複数のヘッジファンドで資金運用するオーラム・ファンズが1日公表したリポートによると、年初から10月18日までにヘッジファンド業界全体から差し引きで800億ドルが流出した。
業界全体では約1190億ドルの純利益を確保。マルチ戦略採用型のリターンが5.9%と最も高く、クレジット投資型が5.6%でこれに次いだ。逆に株価上昇に賭ける取引主体のファンドの平均リターンは2%で最低となった。
ヘッジファンドコンサルティングのエイジクロフト・パートナーズのドン・スタインブラッゲ創設者兼最高経営責任者(CEO)は、投資家は債券利回り上昇を受けてヘッジファンドを敬遠しているのかもしれないと指摘。「さらにこれまでに多くの資産がプライベートクレジットに流れている」と述べた。
ファミリーオフィス投資家のマイケル・オリバー・ワインバーグ氏はロイターに、ヘッジファンドからの資金流出は業界が成熟段階に達した兆しだとの見方を示した。
その上で将来の成長は、機関投資家からの資金流入減少分をプライベートウエルスから得る形で達成する公算が大きいが、節税効果の面ではプライベートエクイティなどにかなわないので、そうした成長も本源的なブレーキが内包されていると説明した。
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