- 2023/11/06 掲載
PEファンド、湾岸諸国にオフィス開設 現地への投資も拡大
Hadeel Al Sayegh Anousha Sakoui
[リヤド/ロンドン 3日 ロイター] - ペルシャ湾岸地域にオフィスを開設するプライベート・エクイティ(PE)ファンドが増えている。他の地域で調達できる資金が減る中、豊富な資金を持つ政府系ファンドや富裕層との関係を強化することが狙いだ。
PEファンドはこれまで湾岸地域で資金を調達し、他の市場に投資してきたが、業界関係者によると、最近は現地のチームを増強し、現地企業に投資する動きも拡大している。
調査会社プレキンによると、PEを含むオルタナティブ投資の世界全体の資金調達額は、11月1日までの1年間で前年同期比21%減の9720億ドル。金利上昇により、投資家が債券などで高いリターンを得られることが背景だ。
湾岸諸国は、水素などエネルギー資源の多様化、国営企業の事業拡大、外資誘致、雇用創出など石油産業衰退後を見据えた計画を立てており、PEにも域内への投資を呼びかけている。
PEファンドのアルディアンは1月にアブダビにオフィスを開設。現在の人員は12人だが、来年末までに25人に増やす計画という。近く水素投資チームを現地に結成する。同社の幹部は「今日、湾岸地域で成功するには互恵関係に基づくパートナシップの構築が必要だ」と述べた。
サウジアラビアの政府系ファンド、パブリック・インベストメント・ファンド(PIF)の幹部は先週開催された「砂漠のダボス会議」と呼ばれる「未来投資イニシアチブ」(FII)で、「PIFの資金を運用するには、サウジに従業員を置くことが(近く)必須条件になるだろう」と述べた。
関係筋によると、カナダの資産運用会社ブルックフィールドも最近、サウジの首都リヤドにオフィスを開設。アブダビにもオフィスを開設する予定だ。
*写真を付けて再送します。
PR
PR
PR