- 2023/11/08 掲載
ECB、来年中は高金利の維持必要 IMFが指摘
IMFのアルフレッド・カマー欧州局長は会見で「金融政策は適切に引き締まっている。来年もそうあるべきだ」とし、「(中銀預金金利は)来年を通じて現行水準か、それに近い水準に維持されるべきだ」と主張。
利下げ時期が早すぎれば、さらに負担の大きい政策引き締めが必要になるとし、「緩めすぎよりは、引き締めすぎの方がコストが小さい」と述べた。
IMFはインフレ率が2025年に目標に戻ると予想しているが、極めてタイトな労働市場を背景に目標達成が26年にずれ込む可能性があるとも警告している。
失業率はすでに記録的低水準。労働市場に残された緩みは現在の推定値より少ない可能性があり、賃金インフレが進み、消費者物価に影響が及びかねないという。
実質賃金がインフレ率に追いつくにはまだ時間がかかるため、これもインフレ圧力の持続につながり得るとしている。
IMFは報告書で「リスクは引き続き、インフレがさらに持続する方向に偏っている」とし、「不利な仮定の下ではインフレ目標達成が26年までずれ込む可能性がある」と述べた。
カマー氏は、パレスチナ自治区ガザの紛争で国際エネルギー価格が上昇しており、これがさらなる物価の上振れリスクになっていると指摘。
ただ、今四半期の経済成長率は予想をやや下回っており、インフレ圧力を抑制する可能性もあるという。
同氏は、経済成長率は総じて予想に沿った水準で、ソフトランディングがIMFのメインシナリオであることに変わりはないとも発言した。
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