- 2023/11/08 掲載
インフレや中国の景気減速、金融安定のリスク=クックFRB理事
アイルランド中央銀行での講演原稿で「世界の金融システムの脆弱性を悪化させ得るショックに警戒し続けなければならない」と訴えた。
多くは6日に行った講演と重なる内容だったが、インフレ圧力が続くことによる予想外の金利引き上げ、中国の景気減速悪化による影響の海外波及、ロシア・中東・中国での緊張の高まりが世界市場に混乱が生じるなどの事態を新たに海外発のリスクとして挙げた。
「より広い意味では、地政学的緊張の激化は経済活動を低下させ、貿易の流れと金融仲介の分断を悪化させかねない。資金調達コストや生産コストが上昇し、サプライチェーンの問題とインフレ圧力が長期化する恐れがある」と述べた。
米経済の見通しやFRBの政策金利について踏み込んだ発言はせず、これらのリスクが現実化する可能性がどの程度あるかについても言及しなかった。
金融システムは2000年代半ばよりも良い状態にあるとしながらも「慢心してはならない」とくぎを刺した。
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