- 2023/11/09 掲載
米株市場で投資家の不安心理後退、楽観的すぎとの声も
[ニューヨーク 8日 ロイター] - 米国株式市場が先週大幅高となったことを受け、投資家の不安心理が急速に後退している。オプション取引の専門家はヘッジコストが低い今のうちに価格変動にヘッジをかけるよう促している。
S&P総合500種は10月の安値から6%上昇。先週は週間で約1年ぶりの上昇率を記録した。米連邦準備理事会(FRB)の利上げサイクルが終了したとの観測が背景にある。
投資家の不安心理を示すシカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティー・インデックス(恐怖指数、VIX)は7週間ぶりの水準に低下。価格下落をヘッジするコストも低下し、年末までの期間にS&P500に連動する「SPDR・S&P500」上場投資信託(ETF)の5%下落をヘッジするコストは2週間前の約半分となった(ロイター調べ)。
キャンターフィッツジェラルドの株式デリバティブ取引責任者、マシュー・ティム氏は、米経済が「ソフトランディング(軟着陸)し、年末までサンタクロースラリーが続くと誰もが想定しているかのような相場になっている」と指摘した。
バークレイズのストラテジストも、VIXの急低下について市場が「楽観的すぎる」ように見えると7日の調査ノートで述べた。
投資家に対しては、株式の買い持ち高を、相場が上昇を継続した場合に利益を出すコールオプション(買う権利)に交換することを推奨した。
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