• 2023/11/10 掲載

FRB当局者、利上げピークまだ確信せず 議長「状況次第で追加引き締め」

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Howard Schneider Ann Saphir

[ワシントン 9日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長など当局者は9日、政策金利がインフレとの戦いを終わらせるのに十分に高い水準に達したとの確信はまだないと述べた。また、財、サービス、労働力の供給改善で物価上昇圧力が緩和する余地がほぼ尽きたと指摘した。

パウエル議長は国際通貨基金(IMF)の研究会議で、FRBは「インフレ率を長期的に2%に低下させるために十分制約的な金融政策を達成することにコミットしているが、われわれはそのようなスタンスを達成できたと確信しているわけではない」と説明。「政策をさらに引き締めることが適切となれば、躊躇なく引き締める」とした。

セントルイス地区連銀のパエゼ総裁代行は別のイベントで、「追加利上げが検討対象から外れたと見なすのは賢明でない」と言明。「現在は景気にかなりの不透明感があり、インフレ上振れのサプライズは起き得る」とした。

リッチモンド地区連銀のバーキン総裁は、FRBのさらなる行動が必要になるかどうかは「依然として不透明」と指摘。第3・四半期の4.9%の経済成長率はインフレのさらなる鈍化と整合的ではないとした。一方で、追加利上げの判断を保留にするFRBのスタンスは支持する立場を示した。

パウエル氏は、今後は「数カ月間の良好なデータに惑わされるリスクと引き締め過ぎのリスクの双方に対処できるよう慎重に」行動するとし、「会合ごとに決定する」とした。

また、物価安定の回復に向けた努力には「まだ長い道のりがある」と語った。

<インフレ抑制の最終局面>

パウエル氏の発言を受け、市場が織り込む来年1月までの追加利上げの確率は約17%から25%に上昇し、利下げ開始時期の予想も後ずれした。長期国債の利回りは上昇した。

パウエル氏は「供給サイドのさらなる改善によってどれだけのことが達成されるかは明らかではない」とし、今後は「インフレ低下の進展の大部分は総需要の伸びを抑制する金融引き締め策によってもたらされるかもしれない」とした。

JPモルガンのエコノミスト、マイケル・フェローリ氏は「これまで完璧なディスインフレが進行してきたが、今後は多少の痛みを伴うかもしれない」と指摘。「われわれはFRBの利上げサイクルが終了したと依然考えているが、インフレでさらなる改善が見られるまで当局者がタカ派発言を続けるというのがきょうのメッセージだ」と語った。

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