- 2023/11/10 掲載
英アームの米上場株急落、見通し低調で バリュエーションに疑問も
[9日 ロイター] - 英半導体設計大手アームの株価が9日の米ナスダック市場で一時8%下落し、5.2%安で引けた。8日公表した第3・四半期(10─12月)の売上高見通しが市場予想を下回ったことが嫌気された。
同社の時価総額は数十億ドル消えたことになる。
ソフトバンクグループ(SBG)傘下のアームは9月にナスダック市場に上場。同社が取り組む問題の一つは新たな会計ルールで、複数年の大型ライセンス契約をどう収益計上するかの不確実性にある。
同社のバリュエーションを疑問視する声も聞かれる。
HSBCのアナリスト、フランク・リー氏は「スマートフォンのロイヤルティーの見通しが弱いことに驚いている」と指摘。
クアルコムはスマートフォン事業の売上高の前四半期比10%増を見込んでいる一方、アームはロイヤルティー収入を前四半期比1桁台半ばから後半の伸びしか見込んでいないとした。
リー氏は、アームの2024年3月期の株価収益率(PER)は依然として大幅な割高水準にあるとし、「株価の調整にもかかわらず、バリュエーションはまだ伸張している」と指摘した。
LSEGのデータによると、アームの12カ月先の予想PERは45倍。米エヌビディアは29.66倍、業界の中央値は18.13倍となっている。
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