• 2023/11/17 掲載

ECBがAT1債契約条項の国際基準策定を支持、エンリア委員長

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[フランクフルト 16日 ロイター] - ユーロ圏の銀行監督を担う欧州中央銀行(ECB)銀行監督委員会のアンドレア・エンリア委員長は16日、「AT1債(その他Tier1債)」の契約条項の国際基準策定を支持すると表明した。

AT1債を巡っては、スイス金融最大手UBSが今年、競合のクレディ・スイスを救済買収する際にクレディのAT1債を無価値としたため、投資家が想定元本160億スイスフラン(181億ドル)の全額損失を被るなどして市場に衝撃が走った。

エンリア委員長はこの日、欧州連合(EU)の金融リスク監視機関、欧州システミックリスク理事会(ESRB)の年次総会のパネルで講演。「バーゼル銀行監督委員会(BCBS)が今後、こうした分野での契約について一定の標準化をさらに検討することは素晴らしい」と明言した。

さらに「金融商品の間で一種の伝染が起きるのを避け、市場にストレスがかかる際に各金融商品の(契約条項が)どのように機能するのか誰もが理解するには、一定の共通の特性を追加することは有益と思う」と話した。

バーゼル委員会のパブロ・エルナンデス・デ・コス議長は、この検討課題は「リストにある」と述べた。

バーゼル委員会は11月の報告書で、AT1債の特性を見直す方針を表明。金融機関の「資本の階層構造(ヒエラルキー)」に関して、経営危機に直面した際に損失吸収をどのような順序で行うのかを示す「損失吸収ヒエラルキー」の見直しを含めて検討するとしていた。

クレディ破綻処理では、AT1債の契約条項に基づきクレディ株よりも先に損失が発生した。ただ、一般的には株式が先に損失を被る順序となっている。

EU加盟国に本拠を置く銀行が発行する債券にこうした条項はなく、ECBはまず株主に損失を課す方針を表明していた。

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