- 2025/05/20 掲載
ロサンゼルス港、輸入急増見込まず 対中関税引き下げでも
[ロサンゼルス 19日 ロイター] - 米最大の貿易港であるロサンゼルス港のジーン・セロカ事務局長は19日、米中が一時的な関税の引き下げに先週合意したが、輸入の急増は予想していないと述べた。
合意により、米国の対中追加関税は90日間、145%から30%に引き下げられる。
同氏は会見で「ロサンゼルス港で貨物の洪水が起きることはないだろう」と発言。「アジアからの貨物船の予約がわずかに増加する見通しだ」とし、対中関税導入前の駆け込み需要が背景で、新規の発注ではないとの見方を示した。
同氏によると、米政府が4月9日に145%の対中追加関税を課したことを受けて、5月の貨物取扱量は大幅に減少する可能性が高い。第1週の輸入量は30%以上減少した。
イェール予算研究所の今月12日の分析によると、米国の消費者が負担する実効関税率は全品目の平均で17.8%と、1934年以来の高水準。
小売り最大手ウォルマートは5月末から値上げを開始する予定で、値上げで販売が減る商品については発注を減らす方針を示している。
セロカ氏は「世界貿易が縮小するのは明らかだ」との認識を示した。
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