- 2025/05/28 掲載
午前の日経平均は続伸、一時3万8000円回復 米株高や円安追い風
[東京 28日 ロイター] - 前場の東京株式市場で日経平均は、前営業日比194円75銭高の3万7918円86銭と続伸した。前日の米国市場での株高や為替の円安が投資家心理を支援した。寄り付きから約2週間ぶりとなる3万8000円台を一時回復したが、戻り売りに上値を抑えられた。米半導体大手エヌビディアの決算を控えた模様眺めもあり、徐々に伸び悩んだ。
日経平均は、心理的節目の3万8000円を上回って寄り付いた直後、一時454円高の3万8178円73銭まで上値を伸ばした。トランプ米大統領が欧州連合(EU)に対する高関税の発動期限延期を表明したことや堅調な経済指標を受けて米株高となったことを好感する動きが先行した。
ドル/円が前日大引け時点より円安方向だったことも、輸出株を中心に支援材料になった。米半導体株高を受けて国内の関連株はプラスの銘柄が目立った。
しかし、日経平均は買い一巡後、3万8000円を再び下回って伸び悩んだ。3万8000円から3万9000円の価格帯は咋秋以降にもみ合った水準で、累積売買代金が大きく、戻り売りの圧力が高まりやすいとみられている。
伸び悩みについて市場では「イベントへの警戒感もあっただろう」(岩井コスモ証券の林卓郎投資情報センター長)との声が聞かれた。きょうは40年債入札結果の発表を控えているほか、日本時間のあす早朝にはエヌビディアの決算発表がある。ただ、目先は「戻り売りに上値を抑えられたが、売り材料があるわけではなく、下値は堅いのではないか」(岩井コスモの林氏)という。
TOPIXは0.5%高の2783.30ポイントで午前の取引を終了した。東証プライム市場の売買代金は2兆0071億4800万円だった。東証33業種では、値上がりはその他製品や空運、石油・石炭製品など30業種、値下がりは鉄鋼や電気・ガス、精密機器の3業種だった。
アジア系投資ファンドのMBKパートナーズから法的拘束力のある買収提案を受領したと発表した牧野フライス製作所が大幅高。大日本印刷やIHIは堅調だった。一方、野村総合研究所や住友金属鉱山は軟調。ファナックは小安かった。
東証プライム市場の騰落数は、値上がりが1122銘柄(68%)、値下がりは430銘柄(26%)、変わらずは78銘柄(4%)だった。
最新ニュースのおすすめコンテンツ
PR
PR
PR