- 2025/07/30 掲載
米P&G、通期業績見通しが市場予想下回る 一部米製品値上げへ
[29日 ロイター] - 米日用品大手プロクター・アンド・ギャンブル(P&G) は29日、通期の業績見通しが概ね市場予想を下回るとの見通しを示し、米国内で一部製品の価格を引き上げると発表した。
経営幹部は、トランプ米大統領の二転三転する関税政策や移民取り締まりによって景気が変動して消費者の間に不安が生じ、顧客は買い物を控え、家計を引き締めていると説明。ジョン・メラー最高経営責任者(CEO)は決算発表後のアナリスト向け電話会議で「われわれが提示する業績ガイダンスの範囲は、ある程度の基本的な不確実性を反映したものだ。確実性の欠如や予測レンジの幅広さについては、私自身が誰よりも強い不満を抱いている」と述べた。
S&Pが示した2026年度の通期純売上高の伸び率の予想は1─5%で、総じてLSEGがまとめたアナリスト予測の3.09%を下回った。
2026年度の1株当たりコア純利益の予想は6.83─7.09ドル。アナリスト予測は6.99ドルだった。
一方、トイレットペーパーや食器用洗剤といった定番商品に加え、一部洗濯用洗剤など新製品への需要は堅調で、関税による約10億ドルのコスト増を穴埋めするために今月から米国内の約4分の1の製品で価格を5%前後引き上げる。
4─6月期の売上高は208億9000万ドルで、アナリスト予想の208億2000万ドルを上回った。1株当たりのコア利益は1.48ドルで、やはり予想を上回った。
P&Gは6月に今後2年間で7000人を削減することなどを盛り込んだリストラ策を発表している。
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