ＪＰモルガン、宗教的理由の口座閉鎖否定　前カンザス州知事巡り

［ニューヨーク　７日　ロイター］ - 米金融大手ＪＰモルガン・チェースは、サム・ブラウンバック前カンザス州知事に関連する口座を宗教的理由で閉鎖したとの指摘を否定した。ロイターが入手した書簡で分かった。

共和党員で「宗教の自由のための全国委員会」委員長を務めるブラウンバック氏は、ＪＰモルガン・チェースが２０２２年に同委員会の新規口座を宗教的理由で解約したと主張。また同社は保守派や宗教団体の顧客を敬遠していると訴えている。

トランプ大統領は、国内大手金融機関が自身や保守派支持者に対し、銀行サービスの提供を拒否する差別行為を行っていると非難している。

ＪＰモルガン・チェースのマネジングディレクター、ラリー・ソード氏は２０２２年１０月の書簡で、「当行は宗教的または政治的な所属を理由に顧客との関係を断つことはない。貴口座についてもそのようにしてはいない」と述べた。

また、「口座開設時に貴委員会から提供された情報が、追加情報を求めるきっかけになった。それはいかなる宗教的所属とも一切関係ない」と説明。ブラウンバック氏の担当者と適切なタイミングで連絡を取ることができず、銀行としては口座閉鎖前に情報を入手できなかったとした。

ソード氏は「この件についてはお詫びする」と述べた。