- 2025/09/08 掲載
経常収支、7月は2兆6843億円の黒字も円高で縮小 予想下回る
Tetsushi Kajimoto
[東京 8日 ロイター] - 財務省が8日発表した国際収支状況速報によると、7月の経常収支は2兆6843億円の黒字となった。黒字は6カ月連続だが、前年同月から黒字幅が縮小した。円高で海外投資収益を円換算した金額の縮小や金融・保険関連の個社要因で海外関連法人から昨年得た配当金増の要因が剥落したことによる、と財務省担当者は説明する。
7月の経常収支の黒字は、ロイターがまとめた民間調査機関の事前予測3兆3660億円より小幅にとどまった。
黒字幅は前年同月からは6354億円縮小。ドル/円が146.71円と前年の158.06円より円高で推移したため、第一次所得収支の黒字幅が縮小したことが一つの要因として背景にある。
2000年代以降、貿易収支に代わる稼ぎ頭の第一次所得収支は、7月は4兆0746億円の黒字。前年同月との比較では黒字幅が5347億円縮小した。政府の無償支援等からなる第2次所得収支は5054億円の赤字となり、同2566億円赤字幅を拡大させた。
経常収支のうち、貿易・サービス収支は8849億円の赤字と、前月の黒字から赤字に転じた。7月は訪日外国人も344万人と前年比4.4%増にとどまり、サービス収支の赤字が前月比、前年比とも拡大した。
貿易収支は、自動車や鉄鋼等輸出が3カ月連続減少したものの、輸入の減少が上回ったため、1894億円の赤字となり、前年比で2700億円赤字幅を縮小した。
*財務省の発表資料は以下のURLでご覧になれます。
http://www.mof.go.jp/international_policy/reference/balance_of_payments/release_date.htm
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