英8月自動車生産、前年比18.2％減　ジャガーのサイバー攻撃影響に注目

[２４日 ロイター] - 英自動車工業会（ＳＭＭＴ）が２４日発表した８月の国内自動車生産台数は、前年同月比１８．２％減の３万８６９３台だった。国内最大手のジャガー・ランドローバー（ＪＬＲ）の工場を閉鎖に追い込んだサイバー攻撃が９月の生産にどう影響するかが注目されている。

ＪＬＲは国内３工場で１日約１０００台を生産しているが、攻撃で操業が機能不全となったことから広範なサプライチェーン（供給網）に混乱が生じ、雇用と経済を巡り懸念が高まっている。

輸出向けの生産台数も減少傾向が続いている。国内メーカーが米国からの関税導入と中国メーカーとの激しい競争から貿易上の不確実性に直面し、生産台数は１４．２％減少した。

一方、電気自動車（ＥＶ）の生産台数は４０．９％増加した。８月はハイブリッド車、プラグインハイブリッド車（ＰＨＶ）、バッテリー電気自動車（ＢＥＶ）が生産全体のほぼ半分を占めた。

ＳＭＭＴは「現在の注目は９月の実績と、英国最大のメーカーに対するサイバー攻撃の影響だ。必要な追加支援策を把握するため会員企業や政府と協議している」と述べた。

ＪＬＲは２３日、９月初めのサイバー攻撃で生産の全面停止に追い込まれ、工場の閉鎖期間を１０月１日まで延長すると発表。これにより、操業停止期間は４週間となった。