- 2025/09/30 掲載
午後3時のドルは148円前半へ下落、日銀の利上げ観測など重し
[東京 30日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の終盤から小幅にドル安/円高の148円前半で推移している。日銀の利上げ観測や米国の利下げ見通しからドル/円の下押し圧力は根強い。米国のつなぎ予算の審議が進まなければ政府機関が閉鎖される恐れがあり、今のところ閉鎖してもすぐ解消されるとの見方が優勢だが、長期化の場合は利下げ判断のための材料がそろわない可能性を指摘する声もある。
ドルは朝方の148円半ばから、仲値公示にかけて実需勢の買いなどに支えられて148円後半に上昇。その後売買が交錯し、午後に入ると売りが優勢となった。債券市場では低調な入札や日銀の早期利上げ観測を背景に、新発2年債利回りが2008年6月以来の高水準を更新した。
午前には日銀の9月金融政策決定会合での「主な意見」が公表され、将来の利上げを意識した発言が相次いだことが明らかになったが、ドル/円の反応は限定的だった。前日はハト派として知られる野口旭日銀審議委員の「タカ派的」(外為どっとコム総合研究所・為替アナリストの中村勉氏)な発言が材料視されたこともあり、利上げに向けた議論が広がりをみせていることは既に織り込み済みだったとの見方もある。
米利下げ見通しを巡っては、米ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁が29日に「関税の影響は多くの人が考えていたよりも小規模で、インフレ圧力が高まる兆候は見られない」などと述べたことに関心を寄せる声が聞かれた。
オーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)外国為替・コモディティ営業部の町田広之ディレクターは、米国のインフレリスクが後退し、雇用リスクが上昇すれば米金利は上昇せず、日銀の植田和男総裁などの発言機会で円買いが進む可能性を踏まえると、「目先は下方向」との見方を示す。
氷見野良三副総裁による10月21日の講演が明らかになるなど、10月の日銀会合を前に日銀幹部の発言機会は多数予定されている。
米国のつなぎ予算審議を巡っては不透明感が強いものの、短期間の政府機関閉鎖にとどまれば影響は限定的との見方が優勢だ。ただ閉鎖が長期化すれば、米利下げ判断の材料として重要なインフレ指標などが月末の米連邦公開市場委員会(FOMC)に間に合わないことも考えられるため、「ドル売り材料」(外為どっとコム総研の中村氏)になり得るとの声があった。
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 148.28/148.3 1.1732/1.17 173.99/174.
0 35 00
午前9時現在 148.62/148.6 1.1728/1.17 174.33/174.
3 34 38
NY午後5時 148.59/148.6 1.1725/1.17 174.25/174.
1 28 28
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