- 2026/03/09 掲載
株安で押し目狙い、アジアの個人投資家 エネルギーショックは好機
[ソウル/シンガポール 9日 ロイター] - アジアの個人投資家がエネルギーショックで値下がりした株式を買うために借り入れ金を積み増していると、トレーダーやディーラーが明らかにした。
下落がここのところ顕著なソウル市場では個人投資家が9日に4兆6000億ウォン(30億ドル)相当を買い越し。今月に入ってからの累計の買い入れ額は15兆2000億ウォンに達している。
証券各社によると、投資家はポジション維持や損失を補うため追加証拠金を積み増しているという。
香港市場でも、株式相互取引(ストック・コネクト)経由で中国本土投資家から1日としては過去最大となる370億香港ドル(47億3000万ドル)の資金流入があった。
市場関係者によると、多くは原油・エネルギー高がさらに続くことを見越したポジションを構築している。
豪取引プラットフォームのムームー・オーストラリアの最高経営責任者(CEO)、マイケル・マッカーシー氏は、「いつ押し目買いすればよいか、が最もよく聞かれる質問だ」と指摘する。同社では9日の取引量は前営業日比25%増となり、金額ベースで約55%が買い注文だった。
同氏は、「まったく理解できる話だ。投資家はこの5年間、素晴らしい経験をしてきた。しかし今回は深刻に見える」と述べた。同社は顧客に豪州株、米国株・オプション、香港株を提供しているが、9日の取引の大半は豪州株と上場投資信託(ETF)だったという。
キャピタル・ドット・コム(メルボルン)のシニアマーケットアナリスト、カイル・ロッダ氏は「エネルギー関連商品で取引が極端に急増している」とし、原油・ガス関連商品の取引量は平均の1000%超に達しているという。「大半のトレーダーはボラティリティーに引きつけられているだけだが、他のデータからは、顧客が米国の株価指数や日経平均、DAXの押し目買いにも傾いていることがうかがえる」と述べた。
顧客が原油ポジションのレバレッジを拡大、ドルを購入する一方、暗号資産を売って不動産や金などの実物資産に乗り換えていると指摘するのはCMCマーケッツのアジア・中東担当責任者クリストファー・フォーブス氏。「顧客は原油高に備えたポジションを取っている。62ドルから現在の水準まで短期間で大きな利益を上げており、一部利益確定はあるものの上昇トレンドは続くとみている」と語った。
ムームー・オーストラリアによると、9日は顧客ポートフォリオの大半が損失を出した。
シンガポールのサクソバンクのチーフ投資ストラテジスト、チャル・チャナナ氏は「投資家にマクロ経済全体への打撃を懸念させるほどの原油ショックの規模だ」と述べた。
しかしユージン投資証券(ソウル)のアナリストは、「個人投資家は危機が過ぎれば株価はすぐに回復するとの期待から、安値で買いを入れている」と述べた。
最新ニュースのおすすめコンテンツ
PR
PR
PR