- 2025/10/12 掲載
主要行の決算に注目、政府閉鎖でデータ不足の中=今週の米株式市場
[ニューヨーク 10日 ロイター] - 13日から始まる週の米株市場では、連邦政府機関の閉鎖により新たなデータが不足する中、米経済の健全性を判断するため、主要銀行の四半期決算に注目が集まるだろう。
米株市場は10日、中国との貿易摩擦激化につながるトランプ大統領の発言を受けて売り込まれ、主要3指数は急落して終了した。
マニュライフ・ジョン・ハンコック・インベストメンツの共同チーフ投資ストラテジスト、マシュー・ミスキン氏は「市場は買われすぎており、ある程度の乱高下が予想される」とし、「結局のところ、経済や企業利益が重要になってくる。決算シーズンが目前に迫っている」と語った。
米株式市場のバリュエーションは過去5年間で最も高い水準にあり、テクノロジーや人工知能(AI)に対する投資家の期待が高すぎるという懸念もある中、市場が勢いを維持するには第3・四半期決算が好調な内容になることが非常に重要だ。S&P総合500種は10日の急落にもかかわらず、年初来で11%以上上昇しており、史上最高値まで約3%の水準にとどまる。
ナティクシス・インベストメント・マネジャーズ・ソリューションズのポートフォリオストラテジスト、ギャレット・メルソン氏は「市場は上昇を続けている。その基盤となっているのは、より強固な業績見通しだ。ファンダメンタルズを見る限り、状況は引き続き好調に見える」と話した。
14日にはJPモルガン・チェース、ゴールドマン・サックス、ウェルズ・ファーゴ、シティグループ、15日にはバンク・オブ・アメリカ(BofA)、モルガン・スタンレーが決算を発表する。
最近の弱い労働市場データを受けて経済成長への懸念が高まる中、米連邦準備理事会(FRB)は利下げを再開した。
BCAリサーチの米国株式チーフストラテジスト、アイリーン・タンケル氏は「銀行は米経済を映す窓だ。消費者が支出を続けていることやローン需要の改善が確認できれば、おそらく景気後退には向かっていないと考えられるだろう」と述べた。
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