- 2025/10/22 掲載
米テスラ、低価格EVで利益率低下も 7─9月期決算に注目
テスラは今月初め、多目的スポーツ車(SUV)「モデルY」とセダン「モデル3」でそれぞれ低価格タイプを発表した。いずれも米国で通常モデルより5000─5500ドル安い。バッテリー容量の縮小や出力が比較的低いモーターを搭載するなどして、コストを削減した。低価格EVの投入は、競争が激化する欧州や中国などでの販売てこ入れ策でもある。
データ分析会社ビジブル・アルファがまとめたアナリスト予想では、テスラの年間納車台数は8.5%減る見込み。米国では9月末で、EVへの税額控除が廃止された。調査会社Futurum Equitiesのチーフ・マーケット・ストラテジスト、シェイ・ボロア氏は「テスラの意図は明確だ。短期的な利益率を犠牲にしてでも長期的なシェアの維持・拡大を目指している」とし、高価格モデルの販売は抑制されるとの見方を示した。
アナリストからは、低価格タイプでも依然として値段が高すぎるとの指摘もある。航続距離を321マイル(約516.6キロ)とし、バッテリー容量の大幅な縮小は見送ったためだ。一方、調査会社オートフォーキャスト・ソリューションズのサム・フィオラーニ副社長は、多くの他の部品が搭載されなくなったため、むしろ「上位モデルへの移行を検討させることにつながる」と指摘した。
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