ユーロ圏の企業融資、第3四半期は貿易リスクで引き締め＝ＥＣＢ

[フランクフルト ２８日 ロイター] - 欧州中央銀行（ＥＣＢ）が２８日公表した調査によると、ユーロ圏の銀行は第３・四半期に企業向け融資を引き締めた。ドイツの銀行が経済見通しや関税を巡る懸念からこうした動きを主導したという。

ＥＣＢは域内の大手１５４行を対象とした調査に基づき、「経済見通しに対するリスク認識が与信基準の引き締めにつながった」と指摘。「各行はまた、新規融資を行う際にセクターや企業をはっきり区別する理由として高水準の地政学的な不確実性と貿易リスクを挙げており、いくつかの銀行は監視と分析を強化している」と述べた。

ＥＣＢによると、悪化の大部分をドイツが占め、フランス、イタリア、スペインでは与信基準は据え置かれた。

各行は第４・四半期について、企業向け与信基準と融資額に変更はないと見ているという。

住宅ローンについては与信基準が据え置かれ、第４・四半期も安定した融資が見込まれている。