- 2025/10/29 掲載
トヨタ、米からの逆輸入「今後も検討継続」 米側は実現見込む
Maki Shiraki Shiho Tanaka
[東京 29日 ロイター] - トヨタ自動車の上田裕之渉外広報本部長は29日、米国で生産した車の逆輸入について、前日に行われたトランプ米大統領も出席した懇談会で話は出なかったものの「今後も検討を続ける」と述べた。米ホワイトハウスは28日、トヨタが米国で生産した車を日本に逆輸入する計画と発表している。
来日していたトランプ大統領は28日夕、トヨタの豊田章男会長ら経済界のトップと懇談した。29日のジャパンモビリティショーの場で経緯を説明した上田本部長によると、会長と大統領との間で「投資や逆輸入の話は出なかった」という。
その上で、米国からの逆輸入については政府も前向きに考えており「今後も社内で検討を続ける」方針を示した。対象車は確定していないものの候補としてミッドサイズセダン「カムリ」を挙げ、「日本のユーザーに買ってもらえそうなモデルを検討する」と述べた。
トランプ大統領は28日、横須賀に停泊中の原子力空母ジョージ・ワシントンの艦内で演説し、トヨタが米国の自動車工場に100億ドル(約1兆5000億円)を投資するとの見方を示していた。上田本部長は、第1次トランプ政権下での投資額が同程度だったため「100億ドルという数字が出たのではないか」とし、「われわれから、この先何年間で米国に100億ドル投資するような話は特にしていない」と説明した。
ホワイトハウスは28日に公表した、関税合意に基づく5500億ドル(83兆円)の対米投融資と関連する企業名を盛り込んだファクトシートでトヨタに言及。「トヨタは米国で製造された車両を日本に輸出し、日本国内の販売網を米国の自動車メーカーに開放する計画」で、「これは、米国で製造され米国の安全基準認証を受けた車両を、日本が追加の検査なしに日本国内での販売を受け入れることを約束した結果」だとしている。
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