- 2025/11/04 掲載
 
株高追い風、3社が増益=証券大手の中間決算
野村ホールディングス(HD)など証券大手4社の2025年9月中間連結決算が4日、出そろった。株高を追い風に野村HDなど3社が増益となった。各社はリテールビジネスで、顧客から預かる資産額に応じ手数料を得る「資産管理型ビジネス」に注力しており、預かり資産の増加が奏功した。
野村HDは増収増益。法人部門は株式関連のデリバティブ(金融派生商品)が好調で業績をけん引した。また預かり資産の増加に加え、株取引の手数料も堅調に推移した。森内博之財務統括責任者は「長期分散投資の流れは継続している。株価に一喜一憂せず、一人ひとりに寄り添った資産管理サービスを提供していく」と話した。
大和証券グループ本社も増収増益。預かり資産残高に応じて受け取る手数料が大幅に拡大した。吉田光太郎常務執行役は「利益構造の安定性が高まっている」と分析した。
SMBC日興証券は、金利上昇によるトレーディング損益の落ち込みなどで減収。ただ株式投信や投資一任契約の残高が増加したほか、M&A(合併・買収)関連業務も堅調で増益を確保した。
三菱UFJ証券ホールディングスは減収減益。投資銀行部門で国内外の社債の引き受けが好調に推移したものの、トランプ米政権による高関税政策への不透明感から、4~6月期に株式投信の販売が落ち込んだことが響いた。
【時事通信社】 〔写真説明〕東証の株価を表示する大型ディスプレー=10月31日、東京都中央区(AFP時事)
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