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- 2025/10/30 掲載
ニュウマン高輪はなぜ「ムダが超多い」のか、行ってわかる「独自性」と「苦しい事情」
1969年静岡生まれ。船井総合研究所にて28年間、上席コンサルタントとして従事したのち同社創業。「組織は戦略に従う。戦略は思い(情熱)に従う」がコンサルティング信条。流通小売業界のコンサルティングのスペシャリスト。コンサルティングテーマは、「永続性を実現させるブランド戦略」。これまでに百貨店、GMS、チェーン専門店、TV通販会社、アパレルメーカー、広告代理店とお手伝いする領域は広く、ブランディング、ミッション経営、情熱経営の徹底・実践に取り組んでいる。2015年度 立教大学兼任講師、日本商業ラッピング協会理事 など
ムガマエ株式会社HP:https://www.mugamae.co.jp/
満を持して開業の「ニュウマン高輪」
ニュウマン高輪は2025年最大の注目施設と言えるでしょう。その規模もさることながら、高輪ゲートウェイ駅という、港区と品川区、目黒区など東京都内でも屈指の富裕層を周辺に抱える立地に出店したことが大きな要因です。
ルミネとしては16店舗目、ニュウマンとしては3店舗目となるニュウマン高輪の総延床面積は約6万㎡あり、同社史上最大規模の店舗です。
同施設について、ニュウマン高輪の鈴木和馬店長は「ニュウマン新宿の3.5倍、横浜の2倍という規模で、従来のルミネを超える『街そのもの』を提供する」と会見で語っています。規模としても、また狙いとしても、従来の「駅ビルづくり」ではなく「街そのものをつくる」とうたっているのがこれまでとの最大の違いです。
施設は3棟構成となっています。2025年は「South」「North」に加え、地上150mの「LUFTBAUM」を合わせた約5万2,000㎡が開業しています。そして2026年春に「MIMURE」が加わり、ここでニュウマンがグランドオープンするという計画です。
ルミネとの「根本的な違い」
そもそも、ニュウマンとルミネは何が違うのかよく分からない方もいらっしゃるでしょう。一言で言えば「ルミネの大人版がニュウマン」です。ルミネから卒業してしまうお客さんを引き留めるための新たな商業施設ブランドとしてルミネが新宿新南口に2016年にオープンしたのがニュウマンの1号店です。ニュウマン(NEW+Woman)の名前の通り、「女性が輝き続けることができる経験と価値を提供する」(同社リリース資料)というのがニュウマンのコンセプトです。
ルミネ1・2と比較すると、ニュウマンは明らかに大人の女性を狙っています。したがってテナントも上質で、高級感があり、実際に価格も比較的高い商品を取り扱うテナントを中心に構成しています。これからの街にはニュウマンのような施設でないと満足のいくものにはならないという思いが、JR側にもルミネ側にもあったのだと思います。
しかし今回新オープンしたニュウマン高輪は、新宿や横浜と比べて規模も作りもかなりパーションアップさせています。これまでのニュウマンとは具体的にどこが違うのでしょうか。 【次ページ】行ってみてわかった従来の商業施設との「圧倒的な違い」
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