- 2025/11/13 掲載
NY外為市場・午前=円が9カ月ぶり安値、日銀利上げ延期の懸念で
高市首相が政権として低金利の維持を希望すると表明し、日本銀行との緊密な連携を求めたことから、日銀に利上げ延期を働きかけるとの懸念が高まった。
高市首相は12日、政権発足後初の経済財政諮問会議で「今後の経済成長と安定的な物価上昇の両立の実現に向けて適切な金融政策運営が行われることが非常に重要だ」などと述べた。
トロントのスコシアバンクの外為ストラテジスト、エリック・セオレ氏は「市場はこれをソフトな干渉行為と捉えている。われわれは日銀が12月の政策決定会合で利上げを実施すると依然として予想しているが、1月の次回会合まで延期される可能性への懸念が高まっている」と指摘した。
一方、片山さつき財務大臣は12日午後の参院予算委員会で「足元は為替の一方的で急激な動きがみられる」とし「政府としては投機的な動向も含め、為替の過度な変動や無秩序な動きについて、高い緊張感を持って見極めているところだ」と述べた。
ダンスケ銀行の為替ストラテジスト、モハマド・アルサラフ氏は、「口先介入の効果はかつてほど大きくない」と指摘。「日本当局が円を真に押し上げるには実質的な介入が必要であり、今後数カ月以内にそうなる可能性もある」と警戒感を示した。
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