- 2025/11/28 掲載
ドイツ消費者信頼感指数、12月は予想通りマイナス23.2=GfK
[ベルリン 27日 ロイター] - 市場調査グループGfKとニュルンベルク市場判断研究所(NIM)が27日発表した12月のドイツの消費者信頼感指数はマイナス23.2と市場予想と一致し、11月のマイナス24.1から上昇した。年末のクリスマスなどを控えて購買意欲が高まっているのが改善要因となる一方、収入見通しの悪化が回復の勢いを鈍らせていることが浮き彫りになった。
購買意欲が前年同月と同じマイナス6.0に回復したことが全体を押し上げた。これは3.3ポイント上昇し、2カ月連続で上がった。
NIMの消費者景況感責任者、ロルフ・ビュルクル氏は「消費者心理は現在、昨年とほぼ同水準にある。年末商戦を見据える小売業者にとってこれは朗報だ。データは安定したクリスマス商戦を示唆している」と指摘。ただ「これは消費者信頼感にある程度の安定性を示すが、他方で消費者が短期間での劇的な回復を期待していないことも示している」との見解も示した。
<小売業の4社に1社が低迷予想>
IFO経済研究所の別の調査によると、小売業者のほぼ4社に1社が、今年のクリスマス商戦は低迷すると予想している。
IFOの調査責任者、クラウス・ウォルラベ氏は「小売業者の見通しは控えめだ。多くの企業が、大きな期待を持たずに年間で最も重要な販売期を迎えている」と解説した。
半分弱の企業が平均的な売り上げを見込んでいるが、クリスマス商戦で大幅な売上増を予測する小売企業は10%程度にとどまった。
ドイツ小売業協会(HDE)は、今年の年末商戦となる小売業の11月と12月の売上高が1262億ユーロ(約1461億ドル)となり、前年と比べた伸び率は小幅にとどまると予測している。
<今後1年間の家計予測も低迷>
GfKの調査によると、今後1年間の家計予測は前月比で2ポイント弱低下のマイナス1.1となり、前年比で2.5ポイント上回った。
メルツ首相の経済対策が景気改善につながるには時間が必要となるため、2年間の景気後退を経た2025年の国内総生産(GDP)は前年比0.2%増にとどまる見通しだ。
IFOの調査結果はより悲観的で、今年末の業績が前年より悪化すると予想した小売業者は42.2%、横ばいになると見込んだのは35%だった。小売業者の中でも、クリスマス前が稼ぎ時となる玩具小売業が特に悲観的で、ほぼ半分が業績の悪化を見込んでいる。
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