- 2025/12/03 掲載
英HSBC、ネルソン暫定会長が正式に会長就任 異例の人事
Selena Li Lawrence White Himanshi Akhand
[3日 ロイター] - 英金融大手HSBCホールディングスは3日、ブレンダン・ネルソン暫定会長(76)が正式に会長に就任すると発表した。同行がマーク・タッカー前会長の後任探しを始めてから7カ月を経ての異例の人事となった。
HSBCのジョルジュ・エレデリー最高経営責任者(CEO)は前日、ネルソン氏は現在のキャリアの段階では会長職を6─9年間務めることを望んでいないと述べていた。
HSBCは香港証券取引所への提出書類で、ネルソン氏の任命は社内外の候補者を検討した厳格なプロセスを経て決定したと説明した。詳細は明らかにしていない
タッカー氏が5月に退任を表明し、10月1日に香港に拠点を置く大手保険会社AIAグループの会長に復帰したことを受け、ネルソン氏が同日付で暫定会長に就任した。
ネルソン氏はKPMGでグローバルバンキング部門の責任者を務めた経歴を持ち、英国および国際的な金融と監査に関する豊富な専門知識を有する。
HSBCの株価は香港市場午後の取引で小動きとなっている。会長人事発表前の午前中の水準からほぼ横ばいで推移している。
独立系アナリストのジョン・クローニン氏(シーポイント・インサイツ)は「今回の人事は極めて場当たり的な選定プロセスに見え、世界金融界で最も重要な役職の1つに対する継承計画の欠如を示している」と指摘した。
HSBC株を保有するヘッジファンド投資家は匿名を条件に、ネルソン氏の起用は意外だったが、同行にとって「無難な選択」だと述べた。
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