- 2025/12/04 掲載
訂正長期金利の動向注視、市場と丁寧に対話し国債を管理=木原官房長官
Rie Ishiguro Shiho Tanaka
[東京 4日 ロイター] - 木原稔官房長官は4日午前の会見で、長期金利が1.9%台まで上昇したことに関連し、金利や為替を含め金融市場の動向を注視していると述べた。政府として財政の持続可能性を示し市場からの信認を確保したいとし、国債管理政策については「市場との対話を丁寧に行いながら、適切に運営していきたい」と語った。
木原官房長官は長期金利について「わが国の財政に対する市場の見方の他にもさまざまな要因を背景にして、市場において決まる」として個々の動きに対するコメントは控えつつ、「長期金利を含む金融市場の動向は注視している」と述べた。その上で、総合経済対策によって強い経済を構築し成長率を高めていくと共に、政府債務残高の対国内総生産(GDP)比を引き下げ財政の持続可能性を実現し、マーケットからの信認を確保していく考えを示した。
金利上昇が経済に与える影響については、住宅ローン金利の上昇や政府の利払い負担の増加などを一般論として挙げ、「マクロ経済や金融市場を通じた影響を含め、総合的に捉えていくことが重要」と指摘した。
国債管理政策に関する質問には「国債を確実かつ円滑に発行しつつ、調達コストを抑制することが重要」とコメント。国債を円滑に消化していくためには、国内外の幅広い投資家に国債を購入・保有してもらう努力が一層重要になっているとし、「今後とも市場との対話を丁寧に行いながら、適切に国債管理政策を運営していきたい」と述べた。
為替相場については「一方向または急激な動きもみられ憂慮している」と述べ、投機的な動きを含め為替の過度な変動や無秩序な動きに対し「必要に応じて適切な対応を取る」姿勢を改めて示した。
4日(訂正)の円債市場で、新発10年債利回り(長期金利)は前日比2.0ベーシスポイント(bp)高い1.910%に上昇し、2007年7月以来の高水準を付けた。日銀の早期利上げへの思惑や高市政権の財政政策への警戒感が背景にあるとみられている。
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