• 2025/12/15 掲載

午前の日経平均は反落、米ハイテク株安を嫌気 TOPIXは高値更新

ロイター

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Noriyuki Hirata

[東京 15日 ロイター] - 前場の東京株式市場で日経平均は反落し、前営業日比744円45銭安の5万0092円10銭となった。前週末の米国市場でのハイテク株安を嫌気し、寄与度の高い関連株の下落が指数を押し下げた。一方、日銀の利上げへの思惑から金融株はしっかりとなり、TOPIXは一時、取引時間中の最高値を更新した。

日経平均は480円安で寄り付いた後、一時775円安の5万0061円に下げ幅を拡大した。前週末の米国市場でフィラデルフィア半導体指数(SOX)が5%安と大幅に下落し、アドバンテストやソフトバンクグループといった寄与度の高いAI・半導体関連株の売りが目立ち、指数を押し下げた。これら2銘柄だけで日経平均を500円超押し下げた。

一方、銀行株や保険株は、金利先高観を背景に堅調となりTOPIXの押し上げに寄与した。今週末に日銀による金融政策決定会合の結果発表や総裁会見を控える中、「先行きのタカ派姿勢への思惑があるのだろう」(しんきんアセットマネジメント投信の藤原直樹シニアファンド・マネージャー)との声が聞かれた。東証プライム市場の6割強が値上がりし、全体の地合いが弱いとまではみられていない。

朝方発表された12月日銀短観は大企業・製造業の業況判断指数(DI)がプラス15と、3期連続で改善。市場では「ほぼ予想通りで、12月利上げを妨げない内容」(藤原氏)との受け止めがあった。

TOPIXは0.19%安の3417.19ポイントで午前の取引を終了した。東証プライム市場の売買代金は2兆5455億1000万円だった。東証33業種では、値上がりは陸運や医薬品、小売など18業種、値下がりは鉄鋼や非鉄金属、電気機器など15業種だった。

三井住友フィナンシャルグループが株式分割考慮後で初めて5000円台に上昇。東京海上ホールディングスやイオンはしっかりだった。一方、TDKやフジクラが大幅安。前週末に中期経営計画を発表した日本製鉄は急落した。

東証プライム市場の騰落数は、値上がりが1057銘柄(65%)、値下がりは501銘柄(31%)、変わらずは48銘柄(2%)だった。

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