• 2026/01/08 掲載

中国輸出規制に警戒感=レアアースで備えも―産業界

時事通信社

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産業界が、中国による軍民両用品の対日輸出規制強化の行方を注視している。規制の対象に、ハイテク産業にとって不可欠なレアアース(希土類)が含まれる可能性が現地で報じられており、警戒感が強い。中国からレアアース供給で政治的圧力をかけられたのは初めてではない。官民で調達先の多様化や備蓄の充実などの備えを進めてきたが、規制の対象となった場合、日本経済への打撃は不可避の情勢だ。

中国が6日に輸出を禁じたのは、軍事力向上につながる軍民両用品。品目は明確になっていないものの、半導体やレアアースが対象となる可能性がある。政府関係者は「製品か鉱物かも不明だ」と困惑し、商社関係者も「(対策に)動けない」と嘆いている。

中国は、世界のレアアース採掘の7割、精錬の9割をそれぞれ握り、その輸出規制は対立する国に圧力をかける手段となっている。日本は2010年、尖閣諸島沖の漁船衝突事件を巡る対立から中国に輸出を停止される「レアアース・ショック」に見舞われた。

日本のレアアース輸入に占める中国の割合は当時9割だったが、官民で依存度低下に取り組み、24年には6割余りになった。住友金属鉱山は「既に一定の在庫・備蓄がある」と説明する。エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)も備蓄を拡充してきた。

しかし、野村総合研究所の木内登英エグゼクティブ・エコノミストは、中国がレアアース規制に踏み切った場合、3カ月間で6600億円程度の経済損失が生じ、年間の国内総生産(GDP)を0.11%押し下げると試算している。

電気自動車(EV)用モーターには、レアアースのうち中国依存度が高いサマリウムやジスプロシウムが使われる。日本自動車工業会の佐藤恒治会長(トヨタ自動車社長)は、「個社ごとの対応では限界がある」と述べ、業界を挙げて取り組む必要性を強調した。

【時事通信社】

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