- 2026/01/15 掲載
世界の「貿易金融ギャップ」は2.5兆ドル、成長や開発の足かせに=ADB
[シンガポール 15日 ロイター] - アジア開発銀行(ADB)が15日公表した最新報告書によると、2025年の世界の「貿易金融ギャップ」は2兆5000億ドルだった。
貿易金融ギャップは輸出入取引のため企業が必要とする資金量から、金融機関が実際に融資や保証として承認した分を差し引いた数字で、直近調査の2023年と変わっていない。
ただ15年時点の1兆5000億ドルに比べて大きく膨らんでおり、ADBの貿易・サプライチェーン金融責任者を務めるスティーブン・ベック氏は、世界の経済成長や開発を推進する機会の喪失を意味すると指摘した。
ベック氏は「貿易金融なしでは、貿易で得ることができる成長や開発を実感することができない」と述べた。
またベック氏は、米国の関税導入が生み出した現在の政策環境は、企業による貿易多角化やサプライチェーン再構築に伴って資金需要を押し上げると予想。「貿易の新たな世界への移行に向けた十分な金融支援がなければ、そうした移行は必要以上に道のりが険しくなるだろう」と警告した。
一方ベック氏は、フィンテック企業のプラットフォームが貿易金融ギャップ解消に寄与するかもしれないとみており、その影響をより深く分析しなければならないと付け加えた。
報告書は、中国人民元などドルに代わる取引通貨の利用が徐々に増えている点にも言及した。
従来型の貿易金融取引の82%強でなおドルが使われているが、回答者のおよそ57%が現地通貨の利用ニーズが高まっているとの認識を示した。
ベック氏によると、これはサプライチェーン再構築が一因で、米国を経由しない貿易が増加していることが背景にあるが、ドルの入手手段不足も影響しているという。
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