- 2026/03/11 掲載
欧州債券市場、金利見通し受けた急変動は行き過ぎ=大手機関投資家
[ロンドン 10日 ロイター] - 欧州の債券市場は、最近の原油価格の乱高下に伴う金利見通しの変化を受けて急変動しているが、欧州の大手機関投資家は今の動きは行き過ぎだと見ている。
米国とイスラエルによるイラン攻撃後にエネルギー価格が急騰し、インフレ懸念が再燃。9日に原油価格が一時1バレル=120ドル近辺に跳ね上がると、市場ではイングランド銀行(英中銀)が年内に利上げする可能性が高いとの見方を織り込んだ。攻撃前にはイングランド銀が今月中に利下げに踏み切ると見込まれていた。しかし10日に原油価格が下落すると金利見通しは急反転し、市場が織り込む英中銀が年内に利下げする確率は再び50%程度となった。
欧州中央銀行(ECB)の金融政策を巡っても、9日には年内に最大2回の利上げが織り込まれ、利下げの可能性をかなり織り込んでいた前月から見通しが大きく転換した。足元では年内に1回の利上げが行われる確率を70%織り込んでいる。
欧州の資産運用大手アムンディでグローバル債券運用の最高投資責任者(CIO)を務めるグレグワール・ペスク氏は「今は中央銀行が動くにはまだ早すぎる。したがって、こうした短期的な動きに対してわれわれはどちらかといえば逆張りだ。市場が今回のように利上げを織り込んでいるのであれば、そこには投資妙味がある」と説明した。また、今回の市場の動きは、イラン攻撃前に組まれていた債券に対する強気なポジションの巻き戻しによって過度に強められている面があるとも指摘した。
ペスク氏によると、こうした環境下では短期国債に魅力があり、2年物英国債を買い増したほか、イタリア国債でも2年物を購入し、30年物は手放しているという。
一方、アリアンツ・グローバル・インベスターズのシニアポートフォリオマネジャー、ランジブ・マン氏は先週、30年物英国債を米国債より相対的に有利とみるポジションを積み増した。同氏はイングランド銀行が年内に利下げするとの見方を維持している。
マン氏は「短期的にみると、市場がイングランド銀行の金利見通しの一部を疑問視しているのは明らかだ。しかし労働市場の弱まり、インフレの緩和、そして厳格な財政政策といった背景を考えると、英国債は他市場に比べて依然として好材料がそろっている環境にある」と述べた。
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