• 2026/03/12 掲載

スーパー出店、帰還のカギに=旧避難地域、収益性が課題―福島・東日本大震災15年

時事通信社

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東京電力福島第1原発事故により住民が避難を余儀なくされた地域で、スーパーが相次いで出店している。生鮮食品や生活用品を当たり前に入手できる環境の整備は、住民の帰還や移住を促す上で不可欠。一方、出店側にとっては収益性の確保も課題となりそうだ。

昨年8月、福島県双葉町のJR双葉駅前にイオン双葉店がオープンした。売り場面積は約200平方メートルと小規模だが、生鮮食品や総菜に加え、市販薬、地元の特産品なども取り扱う。

県内で唯一、全町避難が続いていた双葉町。駅周辺など一部地域で帰還可能になったのは2022年8月、事故から11年半近くたっていた。町は「にぎわいを取り戻す」としてスーパーの公募を開始。手を挙げたのがイオン東北(秋田市)だ。

公募前、町が避難中の住民らを対象に、帰還の判断に向けて必要な事象を聞いたところ、1位は病院、2位がスーパーをはじめとする商業施設だった。町の関係者は、「スーパーは住宅や道路などのインフラ整備と同じぐらい重要」と話す。

開店当時の居住人口は約180人だったが、辻雅信社長は「(沿岸地域の)浜通り再建のパートナーとして、最後まで一緒にやっていく。その延長線上に双葉町への出店があった」と強調する。浪江町など近隣店舗との連携で業務効率化を進め、将来的にはイオングループの強みを生かし、娯楽分野など事業拡大も念頭に置く。

隣の大熊町では、地場スーパーのマルト(福島県いわき市)が今年10月の出店を計画。住民ニーズを踏まえ、開店時期を1年ほど前倒しした。「普通に生活したいという要望に応えたい」と安島浩社長は話す。廃炉作業などによる昼間人口や移住者が一定数いることも判断を後押しした。

マルト大熊店は売り場が1200平方メートルほどで、100円ショップやドラッグストアも併設する計画。「最初から黒字にはならない」(安島社長)が、市販薬を除く全商品を対象に利益率の高い宅配事業も展開し、利益確保を目指す考えだ。

町内在住の30代女性は「今は車で片道約15分かけて買い物に行っているが、仕事帰りでも買い物に行けそうだ」と歓迎する。町によると、出店決定後に町内の分譲地の売れ行きが向上。早くも相乗効果を生んでいるという。

【時事通信社】 〔写真説明〕福島県双葉町の「イオン双葉店」の店内。医薬品も取り扱う=3日 〔写真説明〕福島県双葉町の「イオン双葉店」=3日 〔写真説明〕食品スーパー「マルト」の建設工事が進む敷地(右)=3日、福島県大熊町

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