• 2026/03/13 掲載

ホンダ赤字、EVシフト裏目に=四輪事業見直し、HV車投入へ

時事通信社

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ホンダが、2026年3月期決算で巨額の赤字を計上する見通しとなった。米国市場での電気自動車(EV)需要の急速な後退で、一部EVの開発が中止に追い込まれたためで、同社が進めた強力なEVシフトが裏目に出た格好だ。ホンダは、米国で人気のハイブリッド車(HV)を投入するなど、経営戦略の大きな転換を迫られた。

「カーボンニュートラル実現への取り組みは、将来世代に対する責務だとの強い意志を持っていた。断腸の思いだ」。12日夕に開かれた臨時のオンライン会見。三部敏宏社長は、自ら進めたEV戦略の見直しに無念さをにじませた。

ホンダは、2040年までに新車販売をすべてEVか燃料電池車(FCV)にするとの目標を設定。ガソリン車、ハイブリッド車、EVなどを同時に進める「全方位戦略」を掲げるトヨタ自動車との違いを鮮明にしてきた。

開発中止を決めたEV3車種のうち、「ホンダ0(ゼロ)サルーン」と「ホンダ0SUV」は、試作車を昨秋のジャパンモビリティショーでも展示し、EV推進の「目玉」となるはずだった。しかし、主戦場となる米国市場での急激な需要後退で、「収益性は非常に厳しい状況。このまま続ければ、将来にわたってさらなる損失を招く」(三部氏)と撤回を決めた。

ホンダは、5月までに新たな四輪車の戦略を定める方針。主に米国市場での四輪事業の立て直しに向けては、20年代後半にHVの新モデルを投入。大型SUV(スポーツ用多目的車)にも対応した次世代ハイブリッドシステムを主力モデルに採用し、巻き返しを狙う。

さらに、中国市場で同国メーカーとの競争激化に苦しむ中、インドを次の有望市場と位置付け、攻勢を掛けたい考えだ。ただ、「中国メーカーは、米国以外ではすべての地域に進出している。競争に勝てない限り、事業は厳しくなる」(三部氏)状況に変わりはない。

開発期間の短縮や生産効率化などで収益力を取り戻したい考えだが、米関税負担や中国勢との激しい競争、EVへの逆風と「三重苦」に襲われる中、事業立て直しへ正念場が続く。

【時事通信社】 〔写真説明〕「ジャパンモビリティショー」で展示されたホンダの電気自動車(EV)「0(ゼロ)サルーン」の試作車=2025年11月、東京都江東区の東京ビッグサイト 〔写真説明〕開発中止が決まったホンダの「0(ゼロ)サルーン」(左)は「ジャパンモビリティショー」で目玉の一つとして展示された=2025年11月、東京都江東区の東京ビッグサイト

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