- 2026/04/08 掲載
紛争は生産を5年で7%押し下げ、打撃は10年超=IMF報告書
[ワシントン 8日 ロイター] - 国際通貨基金(IMF)が8日に公表した研究で、戦争は当事国に大規模かつ持続的な経済損失をもたらし、生産は平均で5年間に約7%減少し、経済的ダメージは10年以上残ると指摘した。
IMFは紛争のコストと軍事支出の急増がもたらすマクロ経済的影響について分析した。1946年までさかのぼる戦時経済と164カ国の兵器支出データを包括的に検討している。米国・イスラエルとイランの紛争は扱っていない。近く公表する世界経済見通し(WEO)に盛り込まれる。
IMFは同時に公表したブログで、「戦争は壊滅的な人的被害をもたらすだけでなく、大規模かつ長期にわたる経済コストを伴い、とりわけ戦闘が行われている国に難しいマクロ経済上のトレードオフをもたらす」と指摘した。
外国での紛争に関与している国は、自国領内での物理的破壊や大きな経済損失を避けられるが、近隣国や主要な貿易相手国はその打撃を受けるとした。
報告書で、「紛争による生産損失は10年後も残り、通常は金融危機や深刻な自然災害に伴う損失を上回る」と述べた。紛争は対外不均衡の拡大を通じてマクロ経済のストレスを強め、為替相場の継続的な下落や外貨準備の減少、インフレ上昇につながるという。
報告書は大規模な国防支出の急増が、とりわけ新興国と途上国で一段と頻繁になっていると分析した。こうした軍備拡張の約3分の2は、財政赤字の拡大で賄われていた。中期的には経済活動を押し上げる可能性がある一方、インフレを高め、中期的な課題も生むため、IMFは軍備拡張を金融政策と緊密に調整する必要があるとした。
平均すると、財政赤字は軍備拡張の開始から3年以内に国内総生産(GDP)比で約2.6%ポイント悪化し、公的債務は約7ポイント増えた。
IMFのエコノミスト、イポリット・バリマ氏は、データは平和の脆弱さも示しているとし、約40%の国が5年以内に再び紛争に陥っていると述べた。経済の安定化、債務再編、国際支援の確保、国内改革の実施に向けた早期対応が、力強い回復の土台を築く上で重要だと強調した。
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