- 2026/04/10 掲載
金融庁、プライベートクレジット問題で実態把握 大手金融機関が対象=関係筋
[東京 9日 ロイター] - 金融庁が欧米で問題になっているプライベートクレジット(ノンバンク融資)ファンドを巡り、日本の大手金融機関を対象に実態調査を始めたことが分かった。日本へ波及する可能性を注視しており、融資状況やリスク管理などを把握したい考え。関係者が9日、明らかにした。片山さつき財務・金融担当相は主要7カ国(G7)などとの連携の重要性に言及しており、来週のG7財務相・中央銀行総裁会議で取り上げられる可能性がある。
プライベートクレジットは、銀行以外の金融機関がファンドを通じて集めた資金を企業などに融資する仕組み。高い利回りの金融商品として投資家の人気を集めてきたが、米自動車部品メーカーのファースト・ブランズなど借り手の破たんが昨年相次ぎ、投資家の解約請求が急増。契約上の引き出し上限に達するファンドが続出している。
金融庁は日本の大手金融機関のエクスポージャーは現時点で限定的で、金融システムに大きな影響はないとみている。しかし、中東情勢の緊迫化で市場のボラティリティが高まる中、海外発の信用不安が日本市場に波及する事態を警戒している。「世界的に大きな問題になれば日本への波及もまぬかれない」(幹部)として、国際会議などでの議論を通じ、海外動向を注視するとともに、海外当局の動きも把握していく方針だ。
米連邦準備理事会(FRB)によれば、プライベートクレジットの市場規模は2024年第2四半期時点で全世界で約2兆ドルに達し、09年の5倍に拡大した。その大半が米国で、1兆3400億ドルに上る。しかし、FRBの22年以降の急ピッチの利上げの結果、政策金利が5%を上回ったことで、ここにきて企業の破綻の増加につながっている。
イングランド銀行(英中央銀行)のアンドリュー・ベイリー総裁は1日のロイターのインタビューで、最近相次いでいるプライベートクレジットに絡む企業の経営破綻を特殊な事例として片付けるべきではないと警鐘を鳴らした。最大の特徴は「非常に不透明」なことだと指摘。表面的には個別の案件に見える破綻であっても、投資家が疑心暗鬼に陥れば影響が市場全体に広がりかねないとした。
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