- 2026/04/10 掲載
IMF専務理事、中東紛争でインフレ警戒 拙速な利上げに警鐘
[ワシントン 9日 ロイター] - 国際通貨基金(IMF)のゲオルギエワ専?務理事は9日、米イスラエルとイランの交戦に伴うエネルギー価格の急騰が長期化した場合、インフレの悪循環を回避するために中央銀行は金融引き締め策を講じる準備を整えておく必要がある一方、利上げに逆行する需要の減退にも注意を払う必要があると述べた。
来週ワシントンで開かれる世界銀行との年次総会に先立って行われたイベントで、米イスラエルとイランの停戦が維持され、石油供給ショックが一時的なものに留まる場合、中銀はインフレ率がわずかに上昇する中で金利を据え置くことができる可能性があると述べた。これは事実上の金融緩和に相当する。
同氏は「警戒を怠らず、経済情勢を注視すべきだ。なぜなら、時期尚早かつ不必要に引き締めを行えば、成長に冷水を浴びせることになるからだ。そうなれば需要が縮小する可能性がある。そして、供給ショックから需給ショックへと発展し、事態は深刻化する恐れがある」と発言。コロナ禍後のインフレへの対応が遅れた中銀当局者を念頭に、データに注意を払うよう促し、利上げを急ぐべきではないと警告した。
IMF、世界銀行、国連世界食糧計画(WFP)は8日、中東紛争に伴う石油・天然ガス・肥料価格の急騰から食料価格上昇と食料不安が生じる事態は避けられないと警告する共同声明を発表した。
ゲオルギエワ氏は、戦闘の継続期間やその影響による被害の規模に多くがかかっていると述べ、市場は主要中銀が金融引き締めを行うと予想していたと指摘した。
インフレ期待が変化し、多大なコストを伴うインフレの悪循環を引き起こすリスクがあると警告した上で、短期的なインフレ期待は上昇したものの、長期的なインフレ期待は変わっていないとし、「これは非常に良いことであり、極めて重要だ」と述べた。
ゲオルギエワ氏はまた、IMF当局者が各国と連携し、財政支援策が一時的なものに留まるように限定する「サンセット条項」を盛り込んだ支援策の策定を支援している中で、財政政策と金融政策が相反する方向に進んではならないと強調した。
「現時点で赤字財政による景気刺激策を加えることは、金融政策への負担を増大させることになる」と語った。
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