• 2020/07/08 掲載

ユーロ圏成長率は今年ー8.7%、経済再開遅れ予想引き下げ=欧州委

ロイター

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[ブリュッセル 7日 ロイター] - 欧州連合(EU)の執行機関、欧州委員会は7日、今年と来年のユーロ圏の経済成長率予想を下方修正した。新型コロナウイルス感染防止のために導入した封鎖措置の緩和が従来予想より遅かったためで、フランス、イタリア、スペインが特に厳しい状況にあると指摘した。

欧州委の最新の予想では、今年のユーロ圏の成長率がマイナス8.7%、21年はプラス6.1%。5月初めに示した予想では、今年がマイナス7.7%、21年はプラス6.3%だった。

予想を下方修正したのは、各国が感染防止のために導入した封鎖措置の緩和が予想より遅かったためとしている。

パンデミックの影響が特に大きいフランス、イタリア、スペインの今年の成長率予想を下方修正し、いずれも10%を超えるマイナス成長を見込んだ。

一方、大々的な検査で死者数を抑えたドイツの今年の成長率予想は、マイナス6.5%からマイナス6.3%に修正した。

ユーロ圏のインフレ率予想は今年が0.3%、21年は1.1%で、5月の予想(今年=0.2%、21年=1.1%)とほぼ変わらずだった。

EUは財政赤字を国内総生産(GDP)の3%以内に抑える財政ルールを新型コロナ危機のため一時的に停止している。

欧州委のジェンティローニ委員(経済担当)は記者会見で、EUが再びリセッション(景気後退)に陥るリスクを避けるため、来年がプラス成長に戻ったとしても、「3%ルール」の停止を続ける可能性があると述べた。

GDPが少なくとも2019年の水準に戻れば再開があり得るとの見解を示した上で、さまざまな意見があり決定はされていないと説明した。

一連の予想は、人と一定の距離を置く社会的距離(ソーシャルディスタンス)措置は引き続き実施されるが封鎖措置が再導入されるような感染の第2波は起こらず、金融・財政政策が景気回復を支援することを前提としている。

主なリスクとして、感染第2波の襲来、新型コロナ危機による失業や企業倒産などの形の長期的な打撃、英とEUの将来の関係に関する合意がまとまらないことなどを挙げた。

欧州委は「世界的にみると、米国や新興国を中心に感染が依然拡大しており、世界の見通しは悪化、欧州経済への下押し圧力になるとみられる」と指摘した。

米国では南部と西部の州を中心に感染が急拡大しており、規制を再導入する動きも出ている。月初に発表された6月の雇用統計では、雇用が過去最大の伸びを記録したが、各種データはここ数日に経済活動が鈍化したことを示している。

7日付の英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)が報じたインタビューで、米アトランタ地区連銀のボスティック総裁は、米国の多くの州で新型コロナ感染者が急増しているため、米経済の回復が失速する恐れがあるとの見方を示した。

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