- 2020/09/09 掲載
欧州委、新通商担当にドムブロフスキス副委員長を指名
アイルランド出身のホーガン元委員(通商担当)の辞任を受け、欧州委は入れ替えを強いられた。
フォンデアライエン委員長はまた、アイルランドの委員としてマクギネス欧州議会副議長を指名。金融サービスと金融安定、資本市場を担当する。
欧州委上級副委員長の1人であるドムブロフスキス氏は引き続き、欧州連合(EU)経済を監督するほかユーロ圏財務相会合に出席する。
ホーガン氏は新型コロナウイルス感染拡大防止に絡むアイルランドの規制措置に違反したと批判を受け辞任した。
EUは英国との将来の関係を決める交渉が難航しているほか、米国とは貿易摩擦が生じている。中国を抑制する圧力にも直面している。また、南米南部共同市場(メルコスル)との貿易協定も締結に至っていない。
ドムブロフスキス氏は、EUが米国産ロブスターの関税撤廃で合意したことにより、米大統領選前に欧州エアバスと米ボーイングへの補助金を巡るEU・米の対立や、EUの鉄鋼やアルミニウムに対する米関税措置の問題解決につながることを期待している。
委員会はまた、EU加盟国が世界貿易機関(WTO)事務局長の選出で一致することを望んでいる。2カ月間にわたる選出手続きは今週始まった。この他、委員会は通商政策の全面的な見直しを終えようとしている。
マクギネス議員は2004年以降、アイルランドの中部・北部・西部の選挙区を代表してきた。17年以降欧州議会の副議長を務めている。
欧州議会の最大会派で中道右派の欧州人民党(EPP)に所属するドムブロフスキス氏とマクギネス氏については、議会が指名を承認する必要がある。
PR
PR
PR