• 2020/11/24 掲載

日本海スルメイカ、資源量急減=中国違法乱獲、20年強で4分の1

時事通信社

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日本海に生息するスルメイカの資源量が急減している。海水温上昇や中国による違法な乱獲が要因とみられ、2019年度は約54万トンと、直近で最も多い1997年度(約201万トン)の約4分の1に減少。国際的な資源管理策の導入が求められるが、関係国には北朝鮮も含まれ、実現のハードルは高い。

国立研究開発法人の水産研究・教育機構はこのほど、中国の漁獲量を初めて加味した資源評価結果を公表した。これまで中国の操業実態は不明だったが、論文に記載されたデータなどを基に、19年度の日本海での漁獲量を15万トンと推計。一方、日本は10分の1以下の約1万4000トンにとどまり、過去30年間で最低だ。

日本海に排他的経済水域(EEZ)を持たない中国は漁をできないが、北朝鮮から漁業権を買って同国のEEZで操業しているとされる。しかし、「大半は日本のEEZなどで密漁した」(日本政府関係者)疑いが濃い。

中国漁船が特に標的にするのは、日本のEEZ内にある石川県・能登半島沖の「大和堆(やまとたい)」と呼ばれる好漁場。水産庁が今年1~9月に退去警告した中国漁船は延べ2586隻と前年同期の3倍に上る。

資源回復には、日本海を囲む日本、韓国、北朝鮮、ロシアの4カ国が協調し、違法操業を阻止するとともに、漁獲枠を設けることがカギとなる。しかし、「国交がない上、経済制裁を科す中、北朝鮮を巻き込むのは困難」(同)との見方が強い。

海洋政策に詳しい東海大の山田吉彦教授は「資源が枯渇しかねない状況を世界に訴え、韓国やロシアとルール作りを進めるべきだ」と述べ、北朝鮮抜きで協議を始めることの重要性を強調した。

【時事通信社】

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