- 2020/12/23 掲載
毛利関西ペイント社長:規模の拡大から路線転換=低収益資産を整理
塗料大手、関西ペイントの毛利訓士社長はオンラインで時事通信のインタビューに応じ、規模の拡大から収益力向上に軸足を移す方針を示した。毛利氏は「低収益資産を整理し、資金を成長投資に振り向けたい」と強調した。
関西ペイントは近年、新興国市場を中心に積極的な企業の合併・買収(M&A)戦略を展開してきたが、利益貢献が見込みにくい中東地域やナイジェリアでの事業縮小を決めた。毛利氏は「規模拡大に走り、M&A自体が目的化していたという反省がある。今後は成長戦略を実現するための手段として活用したい」と語った。
力を入れるインド市場については「将来の宝」と評価する。シェアトップの自動車用塗料分野では、「モータリゼーションがまさにこれから来る。非常に期待できる分野だ」と指摘。建築用塗料分野でも低価格帯の商品群拡充を進めるほか、「買収した資材関係の会社を生かして、塗料と資材をワンストップで供給していく」と話した。
同社では、来年度から社内カンパニー制を導入する予定だ。国内事業、自動車塗料事業、海外・非自動車事業の三つのカンパニーを設置。横の連携を維持しつつ、意思決定の迅速化を図る。
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