- 2021/01/18 掲載
パナソニック、劇場・観覧施設の最適な計画・運用を支援する設計評価手法を確立
劇場やホールなど観覧施設では、計画・設計段階で客席から舞台が見えやすいかを判別することが難しい場合があり、施設完成後に施設利用者から「お困りごと・苦情」などの形で顕在化する例が見受けられます。今回確立した本設計評価手法「View-esT」は、従来の評価手法ではできなかった評価基準を数値化し定義することで可視化し、課題を解決する支援をします。
計画・設計段階から本手法による独自の評価、およびVRによる可視化を通じて、各座席から舞台がどのように見えるかなどを事前に把握、竣工後の施設運用イメージも含めて計画段階から評価を行います。それにより、設計にスムーズに反映させより良い施設の実現に繋げます。また、新設施設だけではなく、既設施設の現状把握や改修計画にも対応ができます。
本手法は、見え方総合評価プログラム、一体感および親密性の計測・数値化・評価プログラム、照明配置評価プログラム、劇場等計画支援VRシステムの4つからなっています。
見え方総合評価プログラムでは、従来存在しなかった舞台の見え方に関する明確な評価手法・設計プログラムを確立しました。多様化時代にあった様々な身長の視点に対応、複数の目標を多数の視点で同時検証することが可能となり、見やすい設計法を実現。また、設計前に客席からどのように舞台が見えるかを評価することができます。
一体感及び親密性の計測・数値化・評価プログラムは、抽象的なため理解しづらい一体感や親密性を数値で具体化することで、良質な劇場の創出に活用します。照明配置評価プログラムは、照射対象と光源位置を立体的に計算し図上で評価ができるため、より効果的な照明配置を実現します。
これらの「View-esT」の評価・計測データを、当社が1990年より培ってきており、都市計画ホール・アリーナ・スタジアムなどで多くの実績を残しているVR技術を活用し可視化することで、直感的な検証や計画ができます。劇場・観覧施設だけでなく、スタジアム・アリーナ施設などの計画・設計前段階に重要な要素の検討・判断・共有が可能です。
また、VRによって可視化されたデータは、主催者にとっては客観的な視点でチケッティングやマーケティングに応用、鑑賞者には事前に購入予定の座席の見え方をスマートフォンやパソコンなどからVRイメージで確認できるため客観的な評価をもとに検討しチケットを購入することができます。
当社はこの「View-esT」を広め、より良い劇場などの創出に貢献することにより、文化・芸術の発展に寄与していきます。
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