[2日 ロイター] - 米サンフランシスコ地区連銀のデイリー総裁は2日、インフレがなお過度に低水準にあり、失業が高止まりする中、金融政策は「当面」は緩和的であり続ける必要があるとの認識を示し、連邦準備理事会(FRB)の緩和策で望まざるインフレ高進が発生するとの懸念を一蹴した。
デイリー総裁はニューヨークのエコノミッククラブでの講演で「われわれに最も求められるのは忍耐だ」とし、労働市場の状況を絶えず精査しながら尚早な金融引き締めを回避する必要があると述べた。
その上で、現時点ではインフレが低すぎることがより大きなリスクになっていると指摘。「インフレ率が持続的に2%を回復するまで時間がかかる公算が大きい」と語った。
また、バイデン政権が策定している新たな財政刺激策で望まざるインフレが引き起こされることはないと確信していると表明。むしろパンデミック(世界的大流行)克服の一助になるとし、ワクチン接種が進む中、米経済は下半期に回復するとの見方を示した。