- 2021/03/19 掲載
農水省、「八丁味噌」の保護継続=老舗2社、取り消し求め国を提訴
農林水産省は19日、愛知県のブランドみそ「八丁味噌(みそ)」の名称が知的財産として保護されていることをめぐり、保護登録の取り消しを求めた老舗2社の主張を退けた。2社の意向を認めて登録対象から外せば、外国産の類似品の流入を招き、ブランド価値が低下する恐れがあるため。
2社は今回の農水省の決定を不服としており、国を提訴して改めて登録取り消しを求める方針。
問題となっているのは、地域の農林水産物などの名称を知財として守る地理的表示(GI)保護制度。現在は県全域の生産者が加盟する「愛知県味噌溜醤油工業協同組合」(名古屋市)の製品がGI登録されている。
一方、江戸時代から続く老舗2社は、名称の由来とされる愛知県岡崎市八帖町に生産地を限定して伝統的な製法を採用し、県組合には入っていない。2社は2018年3月、基準が緩いとして県組合のGI登録を取り消すよう農水省に求めた。だが、同省の第三者委員会は登録が妥当とした報告書をまとめた。
2社からなる「八丁味噌協同組合」(岡崎市)は、「(司法の場で)問題点を訴えていきたい」(担当者)としている。
【時事通信社】
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