- 2021/03/27 掲載
対面減り「ミスマッチ」懸念=オンライン化が影響か―採用計画調査
新型コロナウイルス感染拡大によるオンライン採用の浸透で、企業と学生の対面機会が減り、ミスマッチが起きる懸念が強まっていることが分かった。時事通信社が主要100社に行った新卒採用計画調査によると、2022年春の採用では、過半の53社が採用活動にコロナが「影響する」と回答し、「学生との相互理解が不足する可能性がある」(富士通)といった答えが相次いだ。
影響ありと回答した企業の多くは、「学生と対面で話す機会が激減した」(東レ)と指摘。この結果、「学生の興味・関心の喚起が困難になった」(マツダ)、「学生の入社動機の形成が難しくなっている」(日本製紙)といい、採用担当者の苦労がうかがえる。
一方、「影響はない」とする企業は38社と、コロナ禍で手探りを強いられた昨年から増加。「21年採用でノウハウが蓄積した」(NEC)、「オンライン面接で対応可能」(三井物産)といった回答も見られるようになった。
企業の採用活動は当面、コロナとの共存が求められる。就職情報大手マイナビの高橋誠人編集長は「オンラインでは大企業にエントリーが集中し、企業と学生の偶発的な出会いは生まれにくい」と分析。「企業側はインターンや座談会で一度は学生と直接接触すべきだ」としている。
【時事通信社】 〔写真説明〕マイナビが開催したオンラインの合同企業説明会に参加する採用担当者=1日、東京都新宿区
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