- 2021/05/10 掲載
午後3時のドルは108円後半、下値限定 米経済への楽観論根強く
7日の米市場では、米雇用統計の結果を受け、米長期金利が一時急落したことに伴いドルも下落したが、市場からは「根本的な米経済の回復期待が崩れたわけではない」(三菱UFJモルガン・スタンレー証券のチーフ為替ストラテジスト・植野大作氏)との指摘が聞かれた。
他の米経済指標では良好な結果が確認されていることや、米長期金利がすぐに持ち直したことから、「単月の雇用統計だけで米国の力強い景気回復期待が帳消しになったわけではない」(植野氏)。
ドル/円は108円半ば付近が下値として意識され、ドル売りは目先、一巡したのではないかという。
一方、この日は商業決済が集中しやすい五・十日に当たり、「国内企業のドル需要が高まり、ドルが持ち直した面もあるようだ」(バンク・オブ・アメリカのチーフFX株式ストラテジスト・山田修輔氏)との声もあった。
山田氏は、ドル/円について「日本時間の動向だけでは方向性を見出すことは難しい」とし、欧州や米国時間に入ってからの動きを見極める必要があるとした。
ユーロ/ドルは一時1.2177ドルを付け、2月26日以来の高値圏で推移した。ユーロ/円も132円付近と1週間ぶりの高値圏にあり、対ユーロでの円安がドル/円の下値を支えた。
欧州圏でワクチン接種が着実に進み、景気回復期待を背景にユーロは買われやすくなっている、という。
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 108.81/83 1.2150/54 132.22/26
午前9時現在 108.56/58 1.2169/73 132.13/17
NY午後5時 108.60/62 1.2163/65 132.05/09
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