• 2021/05/12 掲載

生き残りへ「負の遺産」=提携に疑問の声―日産・三菱自

時事通信社

photo
  • icon-mail
  • icon-print
  • icon-hatena
  • icon-line
  • icon-close-snsbtns
会員になると、いいね!でマイページに保存できます。


日産自動車と三菱自動車が発表した2021年3月期連結決算は、いずれも2期連続で大幅な赤字を計上した。国内自動車大手の中でも両社の不振は際立ち、仏ルノーと合わせた3社連合の提携効果を疑問視する声が絶えない。電動化や自動運転など、次世代自動車技術に対応するための変革が求められる業界内で生き残りを図るが、かつての「負の遺産」が響き、今後も苦難が待ち構えている。

国内の大手メーカーは、新型コロナウイルス感染拡大の長期化や半導体部品の調達難による生産調整といった壁に直面している。ただ、両社に関しては「それ以前からの問題が深刻」(日産関係者)で、新型車不足による収益力の低迷が不振の元凶だ。日産は前会長のカルロス・ゴーン被告をめぐる混乱、三菱自は燃費データ不正などで、ブランドイメージ毀損(きそん)の痛手が、いまだに尾を引く。

日産の内田誠社長兼最高経営責任者は11日の決算記者会見で、「厳しい環境でも確実に正しい方向に向かっている」と胸を張ってみせた。しかし、22年3月期に収益改善効果を見込んでいるのは人員削減や工場閉鎖などのリストラ策が中心。3社連合のシナジー(相乗効果)による底上げを織り込むにはほど遠い。

提携を主導したゴーン被告は表舞台を去り、三菱自の益子修前会長は昨年夏に死去。2人が不在の提携に「メリットは全くない」(自動車アナリスト)との声も上がる。

両社は今後、軽自動車の電気自動車(EV)共同開発など、電動化を見据えた協業を進める。とはいえ、新型車の開発が停滞し、「ライバルから1周以上遅れている」(三菱自幹部)と自ら認める現状で、追い上げのハードルは高い。

【時事通信社】 〔写真説明〕日産自動車の内田誠社長兼最高経営責任者

評価する

いいね!でぜひ著者を応援してください

  • 0

会員になると、いいね!でマイページに保存できます。

共有する

  • 0

  • 0

  • 0

  • 0

  • 0

  • 0

  • icon-mail
  • icon-print
  • icon-hatena
  • icon-line
関連タグ タグをフォローすると最新情報が表示されます
あなたの投稿

    PR

    PR

    PR

処理に失敗しました

人気のタグ

投稿したコメントを
削除しますか?

あなたの投稿コメント編集

機能制限のお知らせ

現在、コメントの違反報告があったため一部機能が利用できなくなっています。

そのため、この機能はご利用いただけません。
詳しくはこちらにお問い合わせください。

通報

このコメントについて、
問題の詳細をお知らせください。

ビジネス+ITルール違反についてはこちらをご覧ください。

通報

報告が完了しました

コメントを投稿することにより自身の基本情報
本メディアサイトに公開されます

必要な会員情報が不足しています。

必要な会員情報をすべてご登録いただくまでは、以下のサービスがご利用いただけません。

  • 記事閲覧数の制限なし

  • [お気に入り]ボタンでの記事取り置き

  • タグフォロー

  • おすすめコンテンツの表示

詳細情報を入力して
会員限定機能を使いこなしましょう!

詳細はこちら 詳細情報の入力へ進む
報告が完了しました

」さんのブロックを解除しますか?

ブロックを解除するとお互いにフォローすることができるようになります。

ブロック

さんはあなたをフォローしたりあなたのコメントにいいねできなくなります。また、さんからの通知は表示されなくなります。

さんをブロックしますか?

ブロック

ブロックが完了しました

ブロック解除

ブロック解除が完了しました

機能制限のお知らせ

現在、コメントの違反報告があったため一部機能が利用できなくなっています。

そのため、この機能はご利用いただけません。
詳しくはこちらにお問い合わせください。

ユーザーをフォローすることにより自身の基本情報
お相手に公開されます