- 2021/08/17 掲載
燃料供給、アジアにも拡大=ユーグレナ社長の出雲充社長
ミドリムシから持続可能な航空燃料(SAF)を製造するバイオベンチャー、ユーグレナの出雲充社長は時事通信のインタビューに応じた。出雲氏は「人口が増え、航空燃料が将来一番使われるアジアでナンバーワンになる」と述べ、商用プラント稼働で国内向けに量産を開始する2025年以降、アジアでの供給拡大を目指す方針を明らかにした。
ジェット燃料にミドリムシが持つ油を活用する検討を始めたのは07年ごろ。航空燃料としての国際規格に「ミドリムシの『ミ』の字もなかった」ところから、膨大な数の試験や書類の作成を重ね、今年6月には航空機での使用にこぎ着けた。
25年の商用プラント稼働で、生産能力は現在の年125キロリットルから年25万キロリットルと2000倍に増強される。現在の価格は1リットル当たり約1万円と既存燃料の100倍近いが、量産効果で「常識的な価格にする道を描けている」と自信を示した。
当初は離島などを結ぶ地域航空会社を含め、国内勢に供給する方針。航空燃料の需要増が見込めるアジアで工場を増設し「30年に1000万キロリットル」の製造も視野に入れる。出雲氏は「『飛び恥』という指摘よりも大事なのは、どう解決するかという道筋を示すこと。持続可能な未来を一日も早くつくる」と述べた。
インタビューは7月15日に実施した。
【時事通信社】 〔写真説明〕インタビューに答えるユーグレナの出雲充社長=7月15日、東京都港区
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