- 2021/08/18 掲載
米国株式市場=下落、小売統計やホーム・デポ決算が重し
S&Pの主要セクターは大方が下落。一般消費財が2.3%安と下げがきつかった。
ホーム・デポは4.3%安。新型コロナウイルス禍に盛り上がっていた住宅改修への需要の失速が鮮明となり、第2・四半期(8月1日まで)の国内既存店売上高の伸びが約2年ぶりに市場予想を下回った。
同業ロウズは5.8%値下がりした。
7月の小売売上高は前月比1.1%減と、市場予想の0.3%減を上回る落ち込みとなった。供給不足により自動車やその他のモノの売り上げが落ち込んだ。経済再開や刺激策による消費押し上げ効果が弱まっており、第3・四半期の初期に経済成長が鈍化する可能性を示唆した。
チェリー・レーン・インベストメンツのパートナー、リック・メクラー氏は「小売売上高の減少は、秋にかけて新型コロナが大きな問題になる可能性を投資家に明らかにしたと思う」と述べた。
S&P500とダウ工業株30種は前日まで5営業日連続で終値で最高値を付けていた。
ノーザン・トラスト・ウェルス・マネジメントのケイティー・ニクソン最高投資責任者(CIO)は「(市場)環境は引き続き非常に強固だ」と指摘。市場が最高値圏にあり、バリュエーションが割高になっているときには、ネガティブなマクロ指標の影響を受けやすいと語った。
ヘルスケアは1.1%高とS&P主要セクターの中で上昇率が最大だった。
市場はこれまで季節的に軟調となってきた時期に入っているが、S&P500は今年に入り5%の下落をまだ経験しておらず、投資家は株価が大幅に下落する可能性があるとみている。
一方、市場関係者は大量の現金を保有する投資家や企業による安値拾いの買いが、株価の大幅な下落を防ぐとの見方を示している。実際、この日は終盤に買いが入り、日中安値を大幅に上回って終了した。
米連邦準備理事会(FRB)が発表した7月の鉱工業生産統計は、製造業生産指数が上昇し、景気回復に関する心強い兆候が示された。
今週はFRBの量的緩和策の縮小時期を探る上で、18日に発表される7月連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨が注目される。また、投資家は新型コロナ感染再拡大による経済への影響を注視している。
小売大手ウォルマートは第2・四半期の米既存店売上高が予想を上回ったほか、通年の米既存店売上高見通しを引き上げたが、株価はほぼ横ばいとなった。
ニューヨーク証券取引所では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を2.92対1の比率で上回った。ナスダックでは2.51対1で値下がり銘柄数が多かった。
米取引所の合算出来高は約95億株。直近20営業日の平均は92億株。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 35343.28 -282.12 -0.79 35500.01 35500.01 35120.31
前営業日終値 35625.40
ナスダック総合 14656.18 -137.58 -0.93 14670.56 14716.95 14550.88
前営業日終値 14793.76
S&P総合500種 4448.08 -31.63 -0.71 4462.12 4462.12 4417.83
前営業日終値 4479.71
ダウ輸送株20種 14825.14 -161.66 -1.08
ダウ公共株15種 943.92 -0.62 -0.07
フィラデルフィア半導体 3256.82 -65.82 -1.98
VIX指数 17.91 +1.79 +11.10
S&P一般消費財 1406.03 -33.21 -2.31
S&P素材 533.18 -6.51 -1.21
S&P工業 880.61 -9.44 -1.06
S&P主要消費財 755.00 +0.33 +0.04
S&P金融 633.85 -5.39 -0.84
S&P不動産 292.84 +0.41 +0.14
S&Pエネルギー 361.00 -3.35 -0.92
S&Pヘルスケア 1592.32 +17.63 +1.12
S&P通信サービス 275.32 -2.76 -0.99
S&P情報技術 2708.75 -23.81 -0.87
S&P公益事業 350.09 +0.04 +0.01
NYSE出来高 8.45億株
シカゴ日経先物9月限 ドル建て 27465 + 105 大阪比
シカゴ日経先物9月限 円建て 27455 + 95 大阪比
関連コンテンツ
PR
PR
PR