- 2021/08/19 掲載
午後3時のドル110円前半、ユーロは9カ月半ぶり安値に下落
前日公開された7月27─28日の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨では、金融政策当局者がテーパリング(量的緩和の縮小)に着手する雇用面での条件が満たされていないとの見方を示していたことが判明し、ドルは109.75円付近まで売られた。
しかし、東京市場の後場ではドルが110.22円まで買い戻された。
ドルは対円のみならず、オセアニア通貨とユーロに対して堅調だった。豪ドルでは原油安が嫌気され、NZドルは利上げ見送りが昨日から売り材料として意識された。
ユーロは一時1.1665ドル付近まで下落し、昨年11月4日以来、9カ月半ぶり安値を付けた。
欧米の金融政策のスタンスの違いが改めて意識されているといい、「投機筋が現在保有するユーロロングもいずれニュートラル、その後に、ユーロショートに転じる可能性があるとみている」(アナリスト)との意見が聞かれた。
米商品先物取引委員会(CFTC)が13日発表したIMM通貨先物の非商業(投機)部門の取組によると、8月10日時点のユーロの買い持ち(ユーロロング)は3万3857枚と、前週の3万8007枚から減少。
ユーロロングは6月15日に11万8186枚と直近のピークを付けたが、その後は一貫して縮小傾向をたどっている。
主要6通貨に対するドル指数は一時93.50付近の高値を付け、昨年11月以来の高水準となった。
市場参加者は、来週に開催されるジャクソンホール会議で、パウエルFRB議長からテーパリングに関するより具体的な発言があるかに注目している。
バークレイズ証券のチーフ為替ストラテジスト、門田真一郎氏は、ジャクソンホール会議に向けて「米長期金利の水準が切り上がっていけば、ドル高/円安圧力が強まるのではないか」とみている。
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 110.12/14 1.1670/74 128.54/58
午前9時現在 109.83/85 1.1700/04 128.53/57
NY午後5時 109.74/79 1.1710/14 128.51/55
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