- 2021/08/20 掲載
8月ロイター企業調査:6割近くが現政権の続投望まず、次期首相は河野氏トップ
[東京 20日 ロイター] - 8月のロイター企業調査によると、今秋に行われる総選挙において、望ましい選挙結果は自公で過半数(233議席以上)が33%、自公で安定多数(244議席以上)が29%を占めた。一方で、自公過半数割れ・与野党伯仲が18%、政権交代が8%と、自公安定政権の現状に変化を求める声も出ている。
また、58%が現政権の続投を望んでいないと回答。第5波に突入した新型コロナ対策や経済対策への不満が続投を望まない理由として上がっている。望ましい次期首相は、河野太郎氏が39%でトップ。石破茂氏が19%、岸田文雄氏が10%で続いた。
調査期間は8月4日から8月16日まで。発送社数は503社、回答社数は246社程度だった。
総選挙の望ましい結果については、引き続き、自民党・公明党による安定政権を望む声が多い。「安定政権の下での着実な政権運営が必要」(化学)、「コロナ禍で大きな政変は不要」(電機)などの声が聞かれ、安定多数以上の議席獲得が望ましいとする企業が全体の4割近くを占めた。
一方で与野党伯仲や政権交代を望むとする企業も26%に上った。「日本経済にとっては良くないと思うがコロナ対策の不手際を考えれば妥当」(金属)、「与党は有事の際の危機管理能力が欠如している」(輸送用機器)などの声がある。一方、受け皿となる野党が存在しないことを嘆く声も多くみられた。
また、総選挙後に現政権の続投を望まないとする企業は58%と、6割近くに達した。新型コロナ対策が後手に回っていることなどが失望感を招いており「説明責任を果たしていない」(小売り)との指摘が複数から上がっている。
では、次期首相には誰が望ましいのかーー。「若い世代に受け入れられやすい人がいいと思う」(運輸)などの理由から河野氏が2月調査に続きトップだった。また「地方創生に期待したい」(繊維)などの理由から石破氏が2位となった。岸田氏(10%)、安倍晋三氏(6%)、枝野幸男氏(4%)などが続いたが、その他と回答した企業からは、具体的に江藤拓氏、馬淵澄夫氏、茂木敏充氏、東国原英夫氏らの名前が上がった。「見当たらない」(精密機器)との声も複数出ていた。
新政権に期待する政策としては「日本経済をどのような経済・産業政策で支えるのか真剣に検討すべき」(輸送用機器)、「問題を先送りする政策から未来を見据えた政策に転換が必要ではないか」(機械)など、日本という国の先行きを俯瞰した政策が求められている。
(グラフィック作成 照井裕子 編集:石田仁志)
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